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ロッテ伊東勤監督(52)が9日、今キャンプ最初のシート打撃を次の通り総括した。
「最初にしては良かった。打者もそこそこ。特に、投手は全体的に仕上がりが早い」
打者7人を完璧に抑えた2年目の石川について。「ずっと初日のブルペンからできは良かった。全然、去年と違う。1年の経験は大きい」
同じく、打者7人を完璧に抑えたチェン投手(24=DeNA)について。「いいね! コントロールに安定感がある。このままなら、先発候補の1人」
2安打(左前打、左中間三塁打)の大嶺翔について。「積極的に(初球を)ドンドン打っていていい。去年、1軍を経験して、良いプレーができた。積極的に振っていけるタイプ。逆に、何でも飛びついてしまうのも弱点。そこの克服でしょう。初めてにしては、らしさが出ていた」
ドラフト1位の中村奨吾内野手(22=早大)について。「サードを無難にこなした。サードとして、使えるめどが立った。内野の層が厚くなった」
元ロッテのフリオ・フランコ内野手(56)の日本球界復帰を、かつてのチームメートたちが9日、歓迎した。
8日にルートインBCリーグの石川の新監督に選手兼任で就任することが発表された。沖縄・石垣島でキャンプ中の福浦和也内野手(39)は「すごいですね。あの年で。その一言」と驚いていた。サブロー外野手(38)は「後輩がコーチをやるんだ」と、元ロッテで石川のヘッドコーチに就任した渡辺正人氏(35)の名前を挙げ、縁を喜んでいた。
◆カリビアンシリーズ ▽準決勝 ベネズエラ4─8キューバ(7日・プエルトリコ)
巨人のフレデリク・セペダ外野手(34)が7日、プエルトリコで開催中のカリビアン・シリーズ準決勝、対ベネズエラ戦に、キューバチームの「6番・DH」として出場。5打数4安打5打点と大爆発し、8―4の逆転勝ちに貢献した。キューバは8日の決勝でメキシコチームと対戦する。
2回先頭。左打席で右中間二塁打を放つと、4回には右前打。0―4の6回には3番・グリエル(DeNA)、4番・デスパイネ(ロッテ)が連打で1死一、二塁のチャンスを演出。ここでセペダは右中間に強烈な当たりを放って激走。2者が生還する三塁打で反撃ののろしを上げた。
もう止まらない。7回だ。1死満塁。今度は“右セペダ”が初球を振り抜くと、打球は左中間へ大きな弧を描く。サイクル安打達成か―と期待も膨らんだが、打球はフェンスを直撃。走者一掃の同点二塁打となった。東京Dなら間違いなく本塁打―の一発。サイクルこそ逃したが、長打3本を含む4安打5打点と暴れまくった。
今大会、セペダはキューバチーム「ピナール・デル・リオ」の補強選手として出場し、4試合で13打数6安打、打率4割6分2厘、6打点と活躍している。
この結果に、宮崎の原監督も「さっき聞いたよ。来るのが待ち遠しいね」とニヤリ。来日1年目の昨季は52試合で打率1割9分4厘、6本塁打、18打点と期待を裏切った。巨人合流の時期は未定だが、背番号5に変更する今季、“キューバの至宝”が本領発揮となるか。
◆カリビアンシリーズ 1949年にキューバ、パナマ、プエルトリコ、ベネズエラが参加して始まった国際大会。キューバ危機の中断を挟み、70年からキューバとパナマが抜け、新たにドミニカ共和国を加えた3チームで再開した。翌年からメキシコが加わり、14年にキューバが復帰した。開催地は原則的に持ち回り。メジャー選手も出場するため、キャンプに支障がないこの時期に開催する。各チーム総当たりで順位を決め、1位と4位、2位と3位で準決勝を行い、勝者同士でチャンピオンを争う。
<熱血秋田塾・九州キャンプ編/G大阪>
18年W杯ロシア大会を狙う若手を直撃する「熱血秋田塾・九州キャンプ編」。第2回はG大阪のFW宇佐美貴史(22)とMF井手口陽介(18)を、キャンプ地の宮崎に訪ねた。
ご存じの通り、G大阪は昨季3冠を達成した。それまで唯一の3冠は自分の現役時代(00年鹿島)だったので、複雑な気持ちを少し抱えながらも、見に行かずにはいられなかった。その中心にいた宇佐美選手を。
話を聞くと、悔しがっていた。シュート35本を放ちながら1点止まりで敗れたアジア杯UAE戦(準々決勝)を「もし自分がいたら」と重ねていたという。そこから導き出した今季の目標を教えてくれた。「『うまいプレー』『美しいゴール』はいらない。泥臭くても、体のどこかに当ててでも点を取る選手になる」。
DF目線で言うと、ゴンさん(中山雅史氏)やスキラッチ(元イタリア代表)のようなタイプが最も嫌だった。実は、彼に足りないと思っていた点がそこ。スーパーなゴールを決める一方で「怖さ」にムラがあった。こぼれ球を押し込むには、予知能力、動きの量を増やすことが必要になる。Bミュンヘン時代の話もしたけど「技術レベルはJの方が高い。でも、練習でできないプレーを試合で出してくる。気持ちの差」と言っていた。これらが彼に備われば、日本で誰も止められないFWになるだろう。
もう1人は井手口だ。18歳だが、飛び級でU-22代表に名を連ねるボランチ。宇佐美が「怪物」と認めたという才能で、5日の練習試合・蔚山現代(韓国)戦を観戦したら直接FKを決めていた。まだ高校3年でFKを任された上に決めるなんて。神経がずぶとい。
攻守のバランスの均整が取れている。遠藤のように、スルスルとトップ下まで上がっていく嗅覚と決断力、今野のように、危険地帯を察知して未然にピンチを防ぐ守備。すべて」備えている。遠藤と今野を足して2で割ったような選手。まだ代表2人の壁は高いけど「バックアッパーで終わりたくない」と負けん気も強かった。今は遠慮がちだけど、信頼をつかめば課題の世代交代を一気に進められる素材。日本代表の新監督の下で光り輝いても不自然ではない。(日刊スポーツ評論家)
トップPR情報阪神江夏豊臨時コーチ(66)が8日“置きみやげ”を残して、沖縄・宜野座キャンプ指導を打ち上げた。最後に自らが使用していたグラブを育成上がりで公式戦未登板の左腕・島本浩也投手(21)に手渡した。また、8日間の指導を終えたレジェンドは投手全員に自らの工夫で道を切り開けというメッセージを残した。
指導最終日の朝がきた。江夏氏はウオーミングアップ前に全員へあいさつし、記念撮影を終えると、1人の左腕に近寄った。昨秋、育成から支配下選手となった島本だった。軽く言葉をかけると、自らが使用していたグラブを手渡した。まだ1軍未登板の小柄な左腕への置きみやげ。まさに江夏流のメッセージだった。
江夏氏 この何日間かブルペンで彼の投げてる姿を見ていましたが決して恵まれた体じゃないのに、いいボールを投げている。聞けば、去年まで3桁の数字だったというから。今の時代、恵まれた環境で注目されて入ってくることが多いのに、そういう人もいるんだよということで。そういう意味で頑張ってもらいたいと、島本くんに受け取ってもらった。
島本は10年、福知山成美から育成ドラフト2位で入団した。3年間の育成契約を経て、昨年11月に支配下選手として契約することができた。身長176センチ、体重67キロと小柄な体ながら初めての1軍キャンプとなったこの2月は、ブルペンでキレのいい球を披露していた。推定年俸はチームで最も低い420万円。1軍どころか、公式戦未登板だが、今後に向けての可能性を感じさせる。そんな左腕にあえて、置きみやげを残したのが、江夏流だった。
島本 まさか自分がもらえるとは思っていなかった…。寮に飾ろうと思っています。結果を出すことが恩返しになる。直接、お話をするタイミングはそれほどなかったですが、ブルペン終わった後に「いい球いっているぞ」と言ってもらって自信になりました。
“江夏賞”に選ばれた島本は目を輝かせた。言葉は多くないが、レジェンドがしっかりと見てくれていたことは21歳の若者に自信を与えた。
江夏氏 僕の仕事はここまで。明日からは一ファンとして、一評論家として、タイガースを見させてもらう。少しでも自分と接して対話したことを参考にしていただければ、先輩として大変ありがたい。ただ、ひとこと言ったくらいで勝てるような甘い世界じゃない。あとは彼らの工夫というか。決断力を持って工夫していくこと。
指導はあくまでヒントに過ぎない。そこから先は自分で道を切り開け-。40年ぶりに阪神復帰した伝説左腕が残した数々の言葉が、選手たちの胸に残された。【鈴木忠平】
◆島本浩也(しまもと・ひろや)1993年(平5)2月14日、奈良・大和高田市生まれ。福知山成美で2年夏に京都大会準優勝。10年育成2位。昨季は2軍で17試合1勝3敗、防御率3.40。昨秋キャンプで大野臨時コーチからシュートを習得。176センチ、67キロ。左投げ左打ち。