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◆カリビアンシリーズ ▽準決勝 ベネズエラ4─8キューバ(7日・プエルトリコ)
巨人のフレデリク・セペダ外野手(34)が7日、プエルトリコで開催中のカリビアン・シリーズ準決勝、対ベネズエラ戦に、キューバチームの「6番・DH」として出場。5打数4安打5打点と大爆発し、8―4の逆転勝ちに貢献した。キューバは8日の決勝でメキシコチームと対戦する。
2回先頭。左打席で右中間二塁打を放つと、4回には右前打。0―4の6回には3番・グリエル(DeNA)、4番・デスパイネ(ロッテ)が連打で1死一、二塁のチャンスを演出。ここでセペダは右中間に強烈な当たりを放って激走。2者が生還する三塁打で反撃ののろしを上げた。
もう止まらない。7回だ。1死満塁。今度は“右セペダ”が初球を振り抜くと、打球は左中間へ大きな弧を描く。サイクル安打達成か―と期待も膨らんだが、打球はフェンスを直撃。走者一掃の同点二塁打となった。東京Dなら間違いなく本塁打―の一発。サイクルこそ逃したが、長打3本を含む4安打5打点と暴れまくった。
今大会、セペダはキューバチーム「ピナール・デル・リオ」の補強選手として出場し、4試合で13打数6安打、打率4割6分2厘、6打点と活躍している。
この結果に、宮崎の原監督も「さっき聞いたよ。来るのが待ち遠しいね」とニヤリ。来日1年目の昨季は52試合で打率1割9分4厘、6本塁打、18打点と期待を裏切った。巨人合流の時期は未定だが、背番号5に変更する今季、“キューバの至宝”が本領発揮となるか。
◆カリビアンシリーズ 1949年にキューバ、パナマ、プエルトリコ、ベネズエラが参加して始まった国際大会。キューバ危機の中断を挟み、70年からキューバとパナマが抜け、新たにドミニカ共和国を加えた3チームで再開した。翌年からメキシコが加わり、14年にキューバが復帰した。開催地は原則的に持ち回り。メジャー選手も出場するため、キャンプに支障がないこの時期に開催する。各チーム総当たりで順位を決め、1位と4位、2位と3位で準決勝を行い、勝者同士でチャンピオンを争う。
阪神江夏豊臨時コーチ(66)が8日“置きみやげ”を残して、沖縄・宜野座キャンプ指導を打ち上げた。最後に自らが使用していたグラブを育成上がりで公式戦未登板の左腕・島本浩也投手(21)に手渡した。また、8日間の指導を終えたレジェンドは投手全員に自らの工夫で道を切り開けというメッセージを残した。
指導最終日の朝がきた。江夏氏はウオーミングアップ前に全員へあいさつし、記念撮影を終えると、1人の左腕に近寄った。昨秋、育成から支配下選手となった島本だった。軽く言葉をかけると、自らが使用していたグラブを手渡した。まだ1軍未登板の小柄な左腕への置きみやげ。まさに江夏流のメッセージだった。
江夏氏 この何日間かブルペンで彼の投げてる姿を見ていましたが決して恵まれた体じゃないのに、いいボールを投げている。聞けば、去年まで3桁の数字だったというから。今の時代、恵まれた環境で注目されて入ってくることが多いのに、そういう人もいるんだよということで。そういう意味で頑張ってもらいたいと、島本くんに受け取ってもらった。
島本は10年、福知山成美から育成ドラフト2位で入団した。3年間の育成契約を経て、昨年11月に支配下選手として契約することができた。身長176センチ、体重67キロと小柄な体ながら初めての1軍キャンプとなったこの2月は、ブルペンでキレのいい球を披露していた。推定年俸はチームで最も低い420万円。1軍どころか、公式戦未登板だが、今後に向けての可能性を感じさせる。そんな左腕にあえて、置きみやげを残したのが、江夏流だった。
島本 まさか自分がもらえるとは思っていなかった…。寮に飾ろうと思っています。結果を出すことが恩返しになる。直接、お話をするタイミングはそれほどなかったですが、ブルペン終わった後に「いい球いっているぞ」と言ってもらって自信になりました。
“江夏賞”に選ばれた島本は目を輝かせた。言葉は多くないが、レジェンドがしっかりと見てくれていたことは21歳の若者に自信を与えた。
江夏氏 僕の仕事はここまで。明日からは一ファンとして、一評論家として、タイガースを見させてもらう。少しでも自分と接して対話したことを参考にしていただければ、先輩として大変ありがたい。ただ、ひとこと言ったくらいで勝てるような甘い世界じゃない。あとは彼らの工夫というか。決断力を持って工夫していくこと。
指導はあくまでヒントに過ぎない。そこから先は自分で道を切り開け-。40年ぶりに阪神復帰した伝説左腕が残した数々の言葉が、選手たちの胸に残された。【鈴木忠平】
◆島本浩也(しまもと・ひろや)1993年(平5)2月14日、奈良・大和高田市生まれ。福知山成美で2年夏に京都大会準優勝。10年育成2位。昨季は2軍で17試合1勝3敗、防御率3.40。昨秋キャンプで大野臨時コーチからシュートを習得。176センチ、67キロ。左投げ左打ち。
右肘痛を抱える日本ハムのドラフト1位有原航平投手(22=早大)が8日、ブルペン入りを解禁した。沖縄・国頭での2軍キャンプで初めて、捕手を立たせて30球を投げた。
報道陣約40人に、テレビカメラ7台。「思った以上でびっくりしました」と言いながらも笑顔だった。テンポ良く30球。遅れていた初ブルペンを約10分ほどで終え「(ブルペンの時期は)予想していたくらい。投げられてホッとしています」と安堵(あんど)した。
栗山英樹監督(53)は「なるべく笑わないようにしていましたけど…。高校時代の良い時のイメージを持っているけど、やっぱり間違っていなかったと確信した」とうなずいた。受けた徳田ブルペン捕手は「大谷もそうですけど、体の大きさを持て余していない。球にスピンがかかるので、キレが良い」と評価した。順調なら、第3クール初日の11日に再び捕手を立たせてブルペン入りする予定だ。
キャンプ8日目が終了。中日谷繁元信監督のインタビュー。
-浜田智がフリー打撃に登板した
谷繁監督 バラつきがあった。しっくりきていないのでは。疲れを取りながら自分の形を作っていければ。
-亀沢が昇格し、遊撃は競争が激しくなる
谷繁監督 もともと、そういう形で始めているからね。
-腰痛のエルナンデスは時間がかかりそうか
谷繁監督 分かりません。元気な選手が出ていく(方針)。故障があって置いておくわけにはいかない。
-岩瀬が初ブルペン
谷繁監督 確認作業でしょう。何かしら不安があったと思うし、体と相談しながらやるのでは。あんなに長く(肘に)違和感があったのも初めてだろうしね。
-覚悟を持って臨んでいる
谷繁監督 自分も現実的にやっていて、ああいう思いも分かる。年齢的にも1年1年が勝負というか、常にそういう思いでやっている。
阪神西岡剛内野手(30)今成亮太内野手(27)西田直斗内野手(21)が8日、沖縄・宜野座キャンプで少年野球教室に参加し、コミカルな指導で笑いを誘った。
3人が1組となり、小中学生を相手にティー打撃を指導していたときだった。隣の福留・陽川組の中学生が、大きな声で叫びながら取り組んでいるのに気付いた。西岡はその少年を呼び寄せると、自らの組での打撃をうながした。「おいしょーっ、おいしょーっ」。少年は西岡を前にしても変わらずインパクトの瞬間に大声で力を込めた。西岡は思わず「ちょっと見ておいてね」とストップ指令。続けざまに西田と今成を指名した。
今度はプロ野球選手の2人が、我を忘れて大声をスイングを繰り返す。それが終わると西岡は再び少年に「これに勝てる?」と問いかけた。少年の返事は「勝てますね!」。バットを受け取るとさらに大きな声でティー打撃。西岡は元気にプレーしたご褒美に、自らがつけていた打撃用手袋をその場でプレゼントした。温かいやりとりにスタンドのファンは拍手。思わぬサプライズに少年は満面の笑みを見せていた。